Meu Sonho.umblr.

Jan 15 2012

砂漠

「相手は短大の子らしいんだけど。とりあえず、僕も詳しくは知らない」
「可愛いんだろうね、きっと」
「たぶん、東堂よりは可愛くないんじゃないの」
 東堂の目が光ったように、僕には見えた。「お世辞?」
「あのさ」僕は確かめずにはいられない。「東堂は、合コンで西嶋が人気者になって、可愛い女の子と仲良くなってしまうのを恐れているわけ?」
「恐れているわけではないけれど」
「ないけれど」
「若干の危惧を抱いている」
のけぞってしまう。「いや、危惧も何も」僕は言葉を選ぶ。「西嶋にそういう心配は不要だと思うけれど」
「油断大敵って言葉知ってる?」
「もし気になるなら、東堂が先に言っちゃえばいいんじゃないかな」
「言うって何を」
「思いの丈を」僕が真面目な顔で言うと、東堂は今までにないくらいに、険しい表情を浮かべ、「オモイノタケ、ですか」と呟いた。「どうやって」
「僕に訊かれても」
気づくと東堂は講堂を後にして、消えていた。

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